15_理想的なキッチンの通路幅は何cm?最適な通路幅の目安

 キッチンは毎日使う場所だからこそ、使いやすさを重視したいですよね。特にキッチンの使いやすさに関わってくるのが、通路幅です。通路幅が狭すぎるとスムーズに作業ができず、ストレスが溜まってしまいます。逆に通路幅が広すぎても、必要なものにすぐに手が届かず、使いにくいキッチンになってしまいます。

今回は、キッチンの通路幅でよくあるお悩みや、理想の通路幅の目安について紹介します。

キッチンの通路幅でよくあるお悩み

 理想の通路幅を求めるには、現在どんなことで悩んでいるのか、どの点を重視したいのかを整理することが大切です。まずは、キッチンの通路幅でよくあるお悩みを見ていきましょう。

冷蔵庫や食器棚を置いたら通路幅が狭くなった

 キッチンの通路幅でよくあるお悩みが、冷蔵庫と食器棚を置いたら思ったよりも通路が狭くなってしまったことです。これは、冷蔵庫や食器棚を置くために必要な奥行きを正確に想定していなかったことで起こりやすいです。

 I型キッチンのカウンターの奥行きは65㎝、背面の食器棚は45㎝が一般的な寸法です。一方で、一般的な冷蔵庫の奥行は約70cmとされています。

それに加え、冷蔵庫背面は放熱スペースを確保しなくてはいけないため、壁から離して設置しなくてはいけません。

そのため、キッチンカウンターと食器棚の奥行きだけで通路幅を決めてしまうと、冷蔵庫が飛び出してしまいます。その結果、冷蔵庫のある部分だけ狭くなり、使いにくいキッチンになってしまうのです。

 食器棚を備え付けではなく後で置く場合も同様です。後から大きな食器棚を設置したいと思った場合、その分の奥行きを想定していなくては、通路幅が狭く感じてしまいます。

キッチン 対面プラン

通路幅が広すぎて背面収納が使いづらい

 通路幅が広すぎても、使いにくいキッチンになってしまいます。

日常的にキッチンを使う方が小柄である場合、通路幅が広いと、振り向いたときに背面収納へ手が届かない場合もあります。振り向いてすぐにものが取れないとスムーズに作業ができず、ストレスになってしまうこともあるでしょう。

 冷蔵庫や食器棚などの配置を考えるだけではなく、キッチンで自分が効率よく料理ができるかどうかの動線も想定することが大切です。

家族で使いたいのに通路幅が狭くぶつかることがある

 1人でキッチンを使うことを想定して通路幅を確保すると、家族など複数人で使うときには狭く感じることが多いです。

通路幅が狭いと、冷蔵庫の中のものを取ったり、鍋を運んだりするときに、ぶつかる可能性があります。動きにくいだけでなく、作業中にぶつかり、怪我をしてしまう危険性も考えられます。

理想的なキッチンの通路幅の目安

 キッチンの理想の通路幅は、それぞれのご家庭によって異なります。たとえば、1人で料理をすることが多いご家庭と、複数人で料理をすることの多いご家庭では、必要な通路幅が異なります。続いて、キッチンのリフォームで後悔しないために、理想の通路幅の目安を紹介します。

1人で使うなら80~90cm

 キッチンで作業する人が主に1人の場合、通路幅は80~90cm程度がおすすめです。80~90cmあれば背面収納に問題なく手が届き、ものを取る際もスムーズです。ただ、冷蔵庫や引き出しを開ける場合は少し余裕がなくなってしまうので、脇に立って開ける必要が出てくるでしょう。

 1人で使う場合でも、男性の場合は通路幅80~90cmでも狭く感じることもあるため、もう少し余裕を持った通路幅が良いかもしれません。

 キッチンを使う人によっては狭い場合も考えられますので、一度ショールームなどで実際に体感してみるなどして事前に確認をしましょう。

複数人で使うなら100~120cm

 夫婦や親子など2~3人で料理をすることが多い場合は、最低でも100cm以上の通路幅を考えておくと、ゆとりを持ってキッチンを使えます。

たとえば、背面に大きめのカップボードを置きたい場合、引き出しや扉を開けることを考えると、110cm程度を確保しておくと安心です。

 大家族や4人以上でキッチンを使うことが多い場合は、キッチンの通路幅を120cm程度にして広めのキッチンを検討するのも良いでしょう。大家族の場合は、忙しい朝食時などにキッチン付近が混雑することも考えられます。この場合は、キッチンの通路幅が広い方が使いやすいでしょう。

 もし120cmの通路幅を検討する場合は、キッチンだけでなく部屋全体の間取りも確認することが大切です。キッチンの通路幅を考慮するあまり、リビングタイニングが狭くなってしまうことも。優先順位を決めて検討しましょう。

まとめ

 キッチンの通路幅は、快適にキッチンを使うために欠かせないポイントです。家族構成やライフスタイルによって理想の通路幅は違ってきますので、「狭い方が背面収納に手が届きやすいから」「とりあえず広くしておけば問題ない」と安易に考えず、キッチンをよく使う人や人数などを考慮して決定しましょう。

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